だらだら旅行記、若い頃行きたかったが機会を逃していたマチュピチュ遺跡に行ってきた。ナスカとマチュピチュを巡る10日間のツアーだ。行ったのは2024年9月24日〜10月3日。
事前調査
せっかく行くのだから、いろいろ事前知識をインプットし、最大限に楽しみたい。インカやナスカについては以前から興味あって本を読んだりしていたのだが、改めて勉強してみた。
最大の発見はこれ。
『インカ帝国 歴史と構造』渡部森哉著(中公選書 149)
文字を持たない文化とはどういうことか、「土地」ではなく「人」が財産とはどういうことか、などこっち側の常識との違いを構造的に論じた本だった。インカの歴史がどのように文字化されてきたかというところから読み解いたもので、今まで表面的に知っていたインカ文明の基層が見えた気がした。
あとは、わりとカジュアルで楽しい『古代インカ・アンデス不可思議大全 』『アンデス・マチュピチュへっぽこ紀行 』(いすれも芝崎みゆき著)。こちらはプレインカについての記述が多くて、インカの前がどうだったかを知ることができてよかった。
それと、結局旅先では使わなかった『旅の指差し会話帳 ペルー』。添乗員付きツアーだとね、出る幕無しだけど、食べ物の記述とかは参考になった。
ナスカについては、以前、ナスカ展で買った分厚い図録を改めて読み直した。知ってはいたけど、首級文化、怖ぇぇぇぇ。
旅先の事前知識としては、現地の気温とかトイレ事情(紙は流さない)とか、ペットボトルの水は買えるのかとか。…実際は、水はツアーで支給されたのであまり買わなかったけど。

そして、あちらのラクダ科動物、リャマとアルパカとビクーニャとグアナコの見分け方。アルパカは区別しやすいのだが、あとの3つがわからない!
図はわたくしが手帳にメモした特徴。
…うまく描けない、けど、リャマは耳で区別できそうだとわかった。
あとは米国を経由するのでESTA申請したり、旅行会社から「マチュピチュ行きにスーツケースは持ち込めない」といわれたので荷物付け詰め替え計画とか、ペルーで両替どうするとか、高山病防止にキャンディーとか。
羽田〜ニューヨーク
羽田発にこだわった。帰りが楽だから。成田発と羽田発の両方あったら多少高くても羽田発。往復の交通費と体や気持ちの楽さでいったら、断然羽田発。
あと、ナスカ遊覧飛行の前に、飛行場近くのパラカスに泊まるということで、行程に余裕のあるこのツアーを選んだのだった。
当日、まずは早めに羽田にいってお茶しようと、事前に調べておいて、第3ターミナル4階の茶寮伊藤園で抹茶クリームあんみつを食べた。抹茶が濃くておいしいアイスだった。このコーナー、外国人客が大勢いた。日本人のほうが少ない感じ。
保安検査の前に、上階のテラスに出ててみた。飛行機見物の人がたくさんいて、なんかすごい望遠レンズの人などもいた。新しめのJALの飛行機がいたからかもしれない。エアバス A350-1000 型機というやつ。これ、我々がこれから乗るやつ。





JALはウェブサイトで事前チェックインしたら窓側の席になった。通路側の前の方は取れなかったので、寝るから窓側でいいやとそのままにした。顔認証登録すると先に搭乗できるとかあるみたいだけど、面倒そうなのでやらなかった。
搭乗前に、水筒に水入れて麦茶(粉末持参)つくったり、さらに自販機で麦茶を買ったり、カフェラテ飲んだりして過ごした。カフェラテ、ちゃんとした味だった。



乗り込むときにチラっとみたビジネスクラスのシートがすごかった。いまどきは、囲われていてテレビ会議のブースっぽくなってるんだねぇ。これならお金払うかも。昔はちょっとシートがでかいだけで、体の小さい私には却って居心地悪かったもんで。
事前チェックインで前の方の席がとれなかったのは、そのあたりがプレミアエコノミーだったからのようだ。
なんとラッキーのなことに、私の座る3列シート、まんなかの人がいなかった!窓側の私と通路側の御婦人だけだ。
普通のエコノミーだけど足元がわりと広くて余裕だった。座席についているポケットに充電器と水筒が収まるし。ただ、タブレットが不調で、映画が見れなかったり急に再起動したり…。この不調、治ることなく到着までずっと続いた。人々が眠っているときに真っ白い起動画面になるのはやめてほしい。設計者め、「長距離飛行機で人が寝ているときに再起動する」という状況を考慮していなかったに違いない。



20時頃、夕食が配れられた。夕食のメニューは図入りで「どちらにしますか?」だった。親切。
三色丼を選んでみた。ありがちな餌っぽい食餌ではなく、「食事」という感じでおいしかった。水がペットボトルで提供されるのもありがたかった。
デザートはハーゲンダッツのアイスクリームだった。「JALの旅をハーゲンダッツとともに」と書いてあった。提携しているのか。


真ん中の席の人がいないということもあって、トイレの出入りはあまり困らなかった。
機内ではノイズキャンセルヘッドホンかけて、自分の携帯プレーヤーで音楽を聞いていた。私はどこでも眠れるたちなのだが、このときはタブレットの再起動に邪魔されたりして、残念ながらあまり眠れなかった。体力温存したかったのだが…。
到着まであと3時間半という頃に電気がついた。
機内食は無印良品のトマトキーマカレー&十六穀米だった。食後のコーヒーの味も悪くなかった。JAL、頑張っているな。




ニューヨーク JFK空港
現地時間で17時40分くらいに着陸。ニューヨークでは一度入国して、スーツケースをピックアップして、ターミナルを移動してリマ行きの飛行機にチェックインして、23時45分発の飛行機に乗るのだ。忙しくて、かつ、暇である。
入国審査は指5本両手の指紋をとる。読み取り機の表面に押し付けてとるのだが、指が乾燥しているお年寄りはうまくいかなくて大変そう。
ツアー全員が通過してスーツケースをピックアップするところにいったら、もう荷物は出終わっていた。
次、ターミナル8から4へ移動。構内のなんとかトレインに乗る。乗り場や行き先探し、初めて一人できたら無理かもと思うくらいわかりにくかった。そしてリマへ行くLATAM空港のチェックインが輪をかけてわかりづらい。そもそもどの列にならぶのかわからないし、自動チェックイン機が自動じゃなかったり…。ここも添乗員さんがいなかったら困り果てたかもしれない。



搭乗口へ行く前の保安検査ではもれなく靴を脱ぐ。米国、キビシイね。
水を買ったら4ドルもした。それだけじゃ足りないので給水器を探して水筒に粉麦茶で、麦茶作った。
ほぼ真夜中だというのに空港は賑わっている。ハブ空港ってそういうもんだよね、日本の空港はハブになりたいといいつつお店閉まっちゃうよね。



搭乗待ちの時間に、同行者と旅先での体験談など、ちょっとおしゃべりする。
ニューヨーク〜リマ
今度の席は通路側。機内タブレットの映画のラインナップはちょっと古めかな、自宅でも配信で見れそうなやつ。
セイフティー・インストラクションのビデオがちょっとした南米観光案内になっていて、お茶目だった。
午前1時くらいに機内食がでた。選択肢がビーフかパスタ。なんじゃそりゃ。パスタにしてみたら、ペンネ・トマトソースとミニフォカッチャという炭水化物祭り。野菜なし。まあ、おいしかったけど。デザートのアーモンドトフィー・ダークチョコレートも美味しかった。ペルーってお菓子も美味しいのかな。



軽い頭痛がするのでバファリン飲んで、水筒の麦茶を飲み干した。わりとすぐ収まったので、脱水だったのかもしれない。
NY時間で朝の5時くらいに朝食が出た。ハムチーズサンドの温めたやつとパウンドケーキ。また炭水化物祭りだ。外国の飛行機会社には栄養士がいないのだろうか?
タブレットは、行程のうち、どこで食事が出るかなどを示す表示があって、どこまで来たかわかって重宝した。


ニューヨークとリマの時差は1時間。リマ時間6時頃に着陸。
飛行機からはタラップで降りてバス移動だった。



雨が降りそうな曇り空で、気温は24度くらい。
空港で両替20ドル=65ソルだった。現金の主な用途はトイレのチップだとか。
→その2に続く